意外に少ない赤をテーマにした作品
写真をはじめてから生み出した作品は1億カットを超えているでしょう。フィルムはスリーブとマウントの状態で大型のキャビネットに、デジタルは撮影日ごとのフォルダに分けてハードディスクに保存しています。
海外や国内の風景をはじめ、ポートレートやスナップなどの人物、建築やインテリア、動物や植物など様々なジャンルの作品がありますが、自分がどんな被写体にカメラを向けてきたかは、だいたい頭の中に入っています。
もちろん色別でも、作品を探し出すことが出来ます。20年程前、「青」「緑」「黄」「赤」といった色の作品を集めて一冊の写真集にする「カラーブック」というのが流行ったことがあります。そのとき、編集部から各色の作品の問い合わせがよくありました。
どの色も平均して作品を持っていたのでが、その中で最も少ないのが「赤」でした。32年間の写真人生の中で行ったすべての旅を振り返ってみても、赤をテーマにした作品は100枚もなかったのです。
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