【連載・写真のひみつ】第26回 曇り

写真撮影は曇りがベスト
写真撮影は、「曇りの日」がベストと言われています。私は旅先のホテルに滞在しているとき、朝起きて曇り空を目にすると、小さく「ラッキー」と声を発し、ウキウキしながら撮影に出掛けます。もちろん曇りの日は、晴れの日のような派手な写真を撮ることは出来ません。しかし、「作品」を生み出せる確率は、晴れよりも高くなってくるのです。

曇りの日は、太陽光、つまり強く眩しい光がないので、地上にあるすべてのもがしっとりと落ち着いて見えます。郊外にポツンと建っている一軒家を例に取ってみましょう。晴れの日は、太陽に照らされた部分は明るく、影になった部分は暗くなっています。肉眼で見ると、ハイライト部もシャドー部もはっきりとディティールがわかるのですが、写真になると、そのどちらかが犠牲になってしまうのです。端的に言うと、ハイライト部に露出を合わせるとシャドー部が潰れ、シャドー部に露出を合わせるとハイライト部が飛んでしまいます。

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